今月の花は、ナンテンとクチナシ。

ナンテン(南天)は、中国原産の常緑低木で、冬に付ける紅い実が目立ち花はほとんど顧みられないが、俳句の歳時記では花が仲夏、実が三冬に載せられている。
名前の音が「難転」即ち「難を転ずる」に通ずるところから縁起物として玄関先などの庭木に使われている。
実は生薬に利用され、葉は食品の防腐にも使われたりした。
昔、赤飯に「ナンテン」の葉が添えられていたのを記憶しているが、もしかしたら今もあるかもしれない。
掲載の写真は、1枚目が「ナンテン」で実は紅い、2枚目は「シロナンテン(ナンテンとは別種)」で実は少しクリームがかった白。
花はナンテンが蕾の時少し紅色がついているが、その他に特に違いは無い。
ただ、ナンテンは新芽が紅色のものが混じっているが、シノロナンテンは緑色のみで紅色がかったものは、全く無い。
クチナシ(梔子)、アカネ科の常緑低木で、漢名の「梔子」は読み方がとても難しい。
花は強い芳香があり、白い花の姿・形も好まれ園芸用として、庭や公園に多く植栽されている。
「クチナシ」の名前の由来は、果実が熟しても割れないところから「口無し」と付けられたと云われている。
実は、秋に濃い橙色に熟し、昔から生薬の原料、食品の着色、繊維の染料として利用されている。